2013年03月13日

頼政の鵺退治

タモリです。

これ、なんだか分かりますか?




このブログでは何度か出てきました。

目貫というものです。日本刀の柄と刀の茎を固定するための釘、またはその釘につける金具のことです。

刀装具の一つです。



この目貫は、タイトルの『頼政の鵺(ぬえ)退治』の一場面を表した図柄になっています。

まずは、この方、



源頼政といいます。実在した平安時代の武将です。

昨年の大河ドラマ『平清盛』でも宇梶さんという俳優さんが演じておられたようです。

この伝説は、平家物語の中にでてきます。

簡単にお話しますと…

平家時代の末期、天皇(近衛天皇)の住む御所に、毎晩のように黒煙と共に不気味な鳴き声が響き渡り、二条天皇がこれに恐怖していて、遂には病の身となってしまい、薬や祈祷も効果がありませんでした。

そこで側近たちは源義家が弓を鳴らして怪事をやませた前例に倣って、弓の達人である源頼政に怪物退治を命じたのです。

頼政はある夜、家来の『猪早太』(一説には遠江出身)を連れ、怪物退治に出向くのです。

すると、御所を不気味な黒煙が覆い始めたので、頼政が黒煙目掛けて矢を射ると、悲鳴と共に落下した鵺をすかさず猪早太が取り押さえ、首のあたりを9回ほど刺し、とどめを差したのです。

その時に、カッコウの鳴き声が二声三声聞こえて静かになり、天皇の体調もたちまちにして回復した。

というものです。

こちらは、



家来の『猪早太』が鵺を仕留める場面です。

鵺とは…頭が猿、胴が狸、手足が虎、尾が蛇という怪物。

頼政は、おそらく弓を放ったところを表していると思われます。

さて、この目貫、今はこんな感じになってます。



祭り屋台の彫刻には、色々な物語や伝説を表したものがとても多いですよね?

もちろん、出し人形は全てそうです。

そんなふうに、ただの人物や図柄ではなく、物語を持ったものにこだわりを感じてしまいます。

そして、目貫について、色々と教えてくださった大先輩に感謝です。


同じカテゴリー(その他)の記事
台風の爪痕
台風の爪痕(2022-09-30 07:21)

町内の凧揚げ
町内の凧揚げ(2013-04-30 19:37)

完成!
完成!(2013-04-28 09:04)

凧の続き
凧の続き(2013-04-18 21:20)

凧の続き
凧の続き(2013-04-16 00:05)

鯉の滝登り
鯉の滝登り(2013-04-04 21:48)


上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
頼政の鵺退治
    コメント(0)